AIは体験を壊すのか、再発明するのか - 経営アジェンダとしてのエクスペリエンス論
AI導入の議論は、いつの間にか「どのモデルを使うか」「どこを自動化するか」という技術と効率の話に収束している。だが現場では、別の現実が進行している。最新のLLMを組み込んだはずのプロダクトが使われない。生産性は上がったのに、顧客満足度は下がる。エージェントは賢くなったのに、ユーザーは不安を募らせる——。
これらに共通するのは、技術の不足ではない。体験設計の不在である。
本シリーズでは、AI時代に企業が直面するエクスペリエンス課題を全5回にわたって論じる。対象は、AI戦略を技術部門だけの議論にしておけないと感じている経営層・意思決定者だ。第1回で課題を提起し、第2回で現状の歪みを解剖、第3回でエージェント時代の設計思想を描き、第4回で経営アジェンダへと翻訳する。そして番外編となる第5回では、これらの議論を日本市場という具体的文脈に着地させ、日本企業ならではの可能性を論じる。
AIは体験を壊しもするし、再発明もする。分岐点は、技術ではなく経営判断の側にある。
- 【第1回】AI導入が失敗する本当の理由 - 技術ではなく、体験設計の不在 - 2026年06月04日
- 【第2回】効率化の罠 - AIで生産性は上がったのに、なぜ顧客満足は下がるのか - 2026年06月11日
- 【第3回】エージェント時代の体験設計 - 人間が「指示する」から「委ねる」へ (2026年06月18日公開予定)
- 【第4回】体験を経営アジェンダに - AI時代のCEOが問うべき5つの問い (2026年06月25日公開予定)
- 【第5回】日本企業こそ、AI時代の体験設計で世界をリードできる -「現場の優秀さ」を経営の武器に変える (2026年07月02日公開予定)