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コグニザントジャパン ブログ

日本の「顧客との関係構築」が、世界で勝てる時代——「深さの再発明」が拓く2030年

シリーズ 2「AIが再設計するマーケティング——CMOとCEOが共有すべき2030年の経営アジェンダ」第5回 (番外編) / (想定読了時間 約8分)

ある日本企業の CMO は、シリコンバレーのカンファレンスから帰国した直後に開かれた経営会議で、こう報告した。「米国の AI マーケティングの現場は、日本の数歩先を行っています。我々は遅れています」。

会議室には、いつもの諦観が漂った。「日本は AI で遅れている」——この前提は、過去数年、日本のマーケティング業界で繰り返し語られてきた。海外カンファレンスのレポート、コンサルティングファームの分析、業界メディアの記事——どこを見ても、同じ物語が流れている。

しかし、本シリーズを締めくくる本稿は、この前提そのものを問い直すことから始めたい。

「遅れている」という認識は、本当に事実だろうか。仮に事実だとして、それは2030年に向けた日本企業の競争優位を奪うものだろうか。あるいは、逆の解釈が可能なのではないか。

これまでの4回で、本シリーズは AI 時代のマーケティングがどう変質するかを論じてきた。第1回ではマーケティング・ファネルが Learn / Buy / Use の三つのフェーズに再構造化される構造を、第2回では Use フェーズで起きているパーソナライゼーションの罠を、第3回では Learn フェーズで再定義されつつあるブランドの可視性を、第4回では CMO と CEO が共有すべき5つの問いを論じた。

シリーズの最終回となる本稿は、これらの議論を日本市場の文脈に着地させる。そして、希望の視座を提示したい——日本の「顧客との関係構築」が、世界で勝てる時代が、いま始まっている

「遅れている」のではなく「加速度的に追いついている」

日本市場における AI の浸透状況について、まず数字で現実を確認したい。

日本リサーチセンター(Nippon Research Center, NRC)の調査によれば、日本における生成 AI の採用率は、2024年12月の19%から、2025年12月には45%へと、1年間で2倍以上に拡大した。これは、過去のテクノロジー普及の歴史のなかでも、極めて速いペースである。スマートフォンやSNSの普及期にも匹敵する、極めて速い拡大ペースである。

加えて、GMO Research & AI が2025年2月に実施した調査が示す日本市場のプラットフォーム構成も興味深い。ChatGPT が54.9%のシェアでドミナント、Gemini が29.7%、Microsoft Copilot が14.6%、Perplexity が4.5%、Claude が3.3%。これは、欧米市場と比較しても、特定プラットフォームへの集中度が高い特徴を持つ。

これら二つの事実から、何が見えるか。

「日本は遅れている」という認識は、2024年時点では一定程度正しかった。19%という採用率は、欧米先進市場と比較して低い水準だった。しかし、2025年に入ってから、日本市場は別の動きを見せ始めた。1年で採用率が2倍以上に拡大するという、加速度的な追い上げである。

つまり、現在の日本市場の正しい記述は「遅れている」ではない。「加速度的に追いついている」である。そして、この加速度は、欧米市場に並ぶ、あるいは一部領域で凌駕する可能性を秘めていると考えられる。

第1回で論じた Cognizant の「3つの波」モデル——Wave 1(2025-2027)が AI 発見への最適化、Wave 2(2027-2029)が AI 機能の組み込み、Wave 3(2030+)が意思決定における人間関与の縮小——を思い出してほしい。日本市場は、Wave 1 のスタートが欧米よりやや遅かった。しかし、現在進行中の加速度を考えれば、Wave 2 のタイミングでは欧米と並ぶ、または一部領域で追い越す可能性もあると考えられる。

そして、より重要なのは次の点だ。Wave 2、Wave 3 への移行において、日本企業には欧米企業にはない構造的な強みがある。これが、本稿の中核的な主張である。

「ChatGPT 54.9%」が示唆する戦略的明快さ

日本市場のプラットフォーム集中度は、戦略的に重要な含意を持つ。

第3回で論じた GEO/AEO 戦略を思い出してほしい。AI 時代のブランド可視性を確保するためには、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Claude など、複数の生成エンジンに対する最適化が必要になる。欧米市場では、これらのプラットフォーム間のシェアがより分散しているため、企業は複数のプラットフォームへの並行投資を強いられる。

一方、日本市場ではChatGPT が54.9%のシェアを占めている。これは、企業が GEO 戦略を構築する際に、優先順位の明確化が容易であることを意味する。「まず ChatGPT で発見される存在になる」という戦略的明快さが、日本市場では成立する。

これは、リソースが限られた組織にとって、逆説的な競争優位である。複数のプラットフォームへの分散投資を強いられる欧米企業よりも、優先順位を絞った集中投資ができる日本企業のほうが、Learn フェーズでの可視性確保において、効率的な戦略を取りうる。

ただし、この「明快さ」は、いま行動する企業にだけ与えられる。Cognizant のレポートが警告するように、「競争優位を獲得する窓は急速に閉じつつある」。1年で2倍以上の採用率拡大という日本市場の加速度は、戦略実行の時間軸も短縮している

日本企業の構造的強み——「顧客との関係構築」の文化が活きる時代

ここから、本稿の中核的な主張に踏み込みたい。

これまでの4回で論じてきた AI 時代のマーケティングの変化のなかで、日本企業が伝統的に培ってきた顧客との関係構築の文化が、最も発揮される領域がある。それは、第2回で論じた Use フェーズ——購買後の継続的な関係性——だけでなく、第3回で論じた Learn フェーズでのブランド特異性、そして第2回で論じたオーセンティシティの領域すべてである。

Cognizant Moment レポート「New Minds, New Marketers」の結論部分には、こう書かれている。「AI 時代における最も成功するブランドは、技術を人間的なつながりを置き換えるためではなく、増幅するために使う。利便性を提供しつつ、長期的なロイヤルティを駆動する感情的な絆を維持するブランドである」

この一節を読んだとき、多くの日本企業の経営層は、既視感を覚えるはずだ。「人間的なつながりの増幅」「長期的なロイヤルティ」「感情的な絆」——これらは、日本企業がマーケティングという言葉が広まる以前から、当然のこととして実践してきた価値観そのものである。

本シリーズの前段(第1シリーズ「AIは体験を壊すのか、再発明するのか」第5回)では、AI 時代の体験設計における日本企業の強みを論じた。本稿は、その視座をマーケティング機能の文脈に拡張する。ここで重要なのは、これから論じる強みは、現代的な「マーケティング部」の所掌範囲を超えた、日本の顧客接点文化に深く根ざした構造的特質である、という点だ。江戸時代に創業された老舗から現代の企業まで、時代と組織形態を超えて受け継がれてきた、四つの強みを整理する。

強み1:「お得意様」文化——リピーターを資産として扱う伝統

お得意様」という言葉が、日本企業の顧客との関係構築の核心を表している。リピーター、常連、贔屓筋——日本企業は、繰り返し買ってくれる顧客を、単なる「ロイヤルカスタマー」ではなく、家業の資産として遇してきた。

旅館の女将が、二度目に訪れた客の名前を覚えている。和菓子店が、お盆の時期にいつもの手土産を顧客に勧める。デパートの外商担当が、顧客の家族構成の変化に応じて品物を提案する。これらは、顧客個人の物語を、店側が記憶するという、日本独自の関係性の作り方である。

これは、欧米のマーケティング論が「カスタマー・ライフタイム・バリュー(LTV)」として近年定量化しようとしている価値の、より深いバージョンである。LTV が「一人の顧客から得られる経済価値」を測定する概念であるのに対し、「お得意様」は「ブランドが、その顧客に何をしてあげられるか」という、贈与的・互酬的な関係を含意する。

第2回で論じたパーソナライゼーションの罠——個別最適化が関係性を浅くする逆説——を思い出してほしい。AI による「あなただけのために」が、なぜ顧客に違和感を与えるのか。それは、AI の個別最適化が、経済価値の最大化を目的としているからである。

一方、「お得意様」文化は、経済価値の最大化ではなく、関係性そのものの価値を中心に据える。AI 時代に、この「お得意様」文化を持つ日本企業は、パーソナライゼーションの罠を最も自然に回避できる立場にある。AI を「経済価値最大化のツール」ではなく、「お得意様への、より深い理解のツール」として使う——この発想の転換が、日本企業にとって特に自然である。

強み2:暖簾と物語性のあるブランド継承

日本のブランド文化には、「暖簾(のれん)」という独自の概念がある。屋号、家業の継承、暖簾分け——これらは、ブランドを世代を超えた物語として捉える文化を作ってきた。

京都の老舗、江戸の和菓子屋、地方の蔵元——これらの企業が持つ強みは、製品の品質だけでなく、何百年にもわたる継承の物語そのものである。創業者の哲学、家訓、伝統の技法、時代を超えた信用——これらは、ブランドの特異性を構成する、模倣不可能な資産である。

第2回で論じた同質化の罠——業界全体が同じ AI ツールで同じ最適化を行い、ブランド間の特異性が失われる——を思い出してほしい。この罠から逃れる方法は、AI が模倣できない独自の物語を持つことである。

日本企業のブランド継承文化は、ここに決定的な競争優位を持ち得る。暖簾の重み、屋号の歴史、家業の哲学——これらは、データセットでは再現できない、時間軸の長さを伴う独自性である。第3回で論じた GEO/AEO 時代のブランド可視性においても、この「物語性のあるブランド継承」は、AI に引用される独自の権威源として機能する。

老舗の和菓子店がブランドの 300 年の物語を発信するとき、それは ChatGPT や Perplexity が引用する信頼に値する情報源となる。なぜなら、その物語性は、他のどのブランドも持ち得ない、唯一無二の資産だからである。

強み3:暗黙知を共有する高文脈文化——「察する」コミュニケーション

文化人類学者のエドワード・ホールは、世界の文化を「高文脈文化(High-context culture)」と「低文脈文化(Low-context culture)」に分類した。エドワード・ホールの文化論では、日本は典型的な高文脈文化の一つとして位置づけられることが多い。

高文脈文化では、明示的な言語だけでなく、暗黙的な文脈、空気、間、察しを通じて、コミュニケーションが成立する。「言わずもがな」「以心伝心」「気配り」——これらは、日本企業の顧客対応に深く根ざしている。

第2回で論じたオーセンティシティ(真正性)を、改めて考えてほしい。AI のパーソナライゼーションが顧客に「処理されている」感覚を与えるのは、AI が明示的なデータ(購買履歴、クリック履歴、属性情報)からしか顧客を理解できないからである。一方、日本企業の高文脈コミュニケーションは、明示されていない顧客の文脈を読み取る能力に長けている。

たとえば、旅館の仲居が、雨に濡れて到着した客に黙ってタオルを差し出す。これは、明示的な依頼を待たずに、顧客の文脈を察した行動である。AI がこの種の「察し」を同等水準で再現することは、現時点ではなお難しい。

AI 時代のマーケティングにおいて、日本企業の高文脈文化は、AI が苦手な領域での圧倒的な強みとして機能する。AI による定量的なデータ分析と、人間による高文脈の文脈理解を統合できる組織が、最も深いオーセンティシティを実現できる。この統合に、日本企業は文化的な親和性を持っている。

強み4:四季と季節感を取り入れる文化——時間軸を持つ顧客接点

日本の顧客接点文化に固有のもう一つの強みは、四季と季節感を商品・サービス・コミュニケーションに取り入れる伝統である。

二十四節気、初物、旬の食材、季節限定商品、年中行事——日本企業は、時間の移ろいを顧客との接点に織り込んできた。桜の季節の和菓子、夏の風物詩、秋の収穫、冬の温もり——これらは、消費者との対話に時間的な物語性を与える。

第3回で論じた AEO/GEO 時代のコンテンツ戦略を考えてほしい。AI が生成するコンテンツが業界全体で増加するなかで、時間軸を持つ独自コンテンツは、ブランドの特異性を構築する希少な資源になる。

毎年、桜の季節に発信される、その企業だけの物語。毎年、夏に提供される、その地域だけの限定商品。毎年、年末に交わされる、その顧客との恒例の挨拶——これらは、AI が容易に模倣できない、時間と地域の文脈を伴う独自性である。

加えて、季節感を取り入れる文化は、顧客との「いま、この瞬間を共有している」感覚を強化する。AI の生成コンテンツが大規模かつ自動的に生成・配信されるのに対し、日本企業の季節感を取り入れた顧客接点は「いま、あなたと、この季節を共有している」というメッセージを伝える。これは、第2回で論じた「機械的な親しみ」とは対極にある、真摯な文脈共有である。

AI 時代のマーケティングは、コンテンツが大規模かつ自動的に生成・配信される方向へ進化する。だからこそ、「いま・ここ・あなたと」という時間軸を伴う顧客接点が、希少価値を持つようになる。日本企業の季節感文化は、この希少価値の源泉となる、文化的資産である。

「翻訳の不在」を埋める三つの処方箋

ただし、構造的強みが、自動的に競争優位になるわけではない。強みを経営判断として活かすための翻訳が必要になる。

日本企業の経営現場で、しばしば見られる風景がある。CMO が現場の手応え(顧客との深い関係、品質への評価、信頼の蓄積)を、経営層に数値化された言語で伝えきれない。CEO が、それらの価値を経営判断のフレームワークとして受け止めきれない。この「翻訳の不在」が、日本企業の構造的強みを、戦略的に活かす道を阻んでいる。

この翻訳の不在を埋めるために、三つの処方箋を提示する。

処方箋1:意思決定の翻訳——感覚を、構造化された指標へ

日本企業の現場には、欧米企業よりも豊富な質的データがある。顧客との対話、現場での観察、長期的な関係性のなかで蓄積された洞察。しかし、これらは多くの場合、個人の経験として留まり、経営判断の材料として体系化されていない。

第4回で論じた「Learn / Buy / Use のどのフェーズに最適配分されているか」という問いに、日本企業が答えるためには、まず現場の質的データを、経営層が理解できる構造化された指標へと翻訳する作業が必要になる。これは、AI の力を借りやすい領域である。

処方箋2:組織の翻訳——機能横断から、経営アジェンダへ

第4回で繰り返し論じたように、AI 時代のマーケティングは、CMO 単独では完結しない経営アジェンダである。日本企業の多くは、伝統的に機能別の縦割り組織で運営されており、CMO、CEO、CFO、CIO、CHRO の連携が、欧米企業よりも形式化される傾向にある。

しかし、ここに逆説的な強みがある。日本企業の経営層は、会議の場で長時間の対話を行う文化を持つ。短時間の意思決定よりも、深い対話による合意形成を重視する。AI 時代のマーケティング再設計のように、経営層全員が深く議論すべきテーマには、この対話文化が向いている。

組織の翻訳が必要なのは、対話の場そのものではなく、対話の議題である。「マーケティング部門の四半期報告」を、「経営アジェンダとしての『AI 時代のマーケティング戦略』」に格上げすること——これが、組織の翻訳の核心である。

処方箋3:指標の翻訳——短期から、複合的な時間軸へ

日本企業の顧客接点文化が持つ強み(お得意様、暖簾の物語、高文脈の察し、四季の織り込み)は、短期 ROI 指標では測れない。だからこそ、日本企業は伝統的に、複合的な時間軸で経営判断を行ってきた。

しかし、欧米のマネジメント教育の影響を受けたこの20年で、多くの日本企業が短期 ROI 至上主義に傾倒してきた。四半期決算の数字に追われるあまり、お得意様との関係性への投資が削られ、ブランドの物語を継承する努力が抑制され、文脈を読み取る人材育成が後回しになる——この傾向が、日本企業の構造的強みを侵食してきた。

第2回で論じた「短期効率と長期関係性のトレードオフ」を、経営層が正面から議論できる組織を取り戻すこと。これが、指標の翻訳の核心である。AI 時代のマーケティングが要求する複合的な時間軸の判断は、日本企業の本来の経営文化と整合している。それを、改めて意識的に取り戻すべき時期に来ている。

「深さの再発明」が拓く 2030年

本稿のサブタイトルに掲げた「深さの再発明」は、本シリーズの最終的なメッセージである。

AI 時代のマーケティングは、表面的には「広さ」(リーチ、コンバージョン、規模)を競う場面が増える。生成 AI で大量のコンテンツを制作し、パーソナライゼーション・エンジンで個別最適化し、GEO/AEO で AI の回答に引用される——これらはすべて、広さの戦いである。

しかし、本シリーズが繰り返し論じてきたように、AI 時代のマーケティングの真の競争優位は、深さにある。お得意様との関係性の深さ。ブランドの物語と特異性の深さ。文脈理解の深さ。時間軸を伴う顧客接点の深さ。

日本企業の顧客接点文化は、この深さを文化的資産として保持している。問われているのは、それを「過去の遺産」として消費していくのか、「未来の戦略資源」として再発明するのか、である。

深さの再発明」とは、日本企業が持つ伝統的な強み(お得意様文化、暖簾の物語、高文脈の察し、四季の織り込み)を、AI 時代の新しい技術(生成 AI、エージェント AI、GEO/AEO)と統合し、新しい次元で再構築することを意味する。過去の延長線上に立つのではない。過去を創造的に再解釈し、未来の競争優位として位置づけ直すのである。

Cognizant のレポートの結論を、もう一度引用したい。「AI 時代における最も成功するブランドは、技術を人間的なつながりを置き換えるためではなく、増幅するために使う」

日本企業には、増幅すべき人間的なつながりが、すでに豊富にある。問われているのは、それを AI でどう増幅するか、である。

 

シリーズの締めくくりとして

本シリーズ全5回を通じて論じてきたことを、最後に振り返りたい。

第1回では、マーケティング・ファネルが Learn / Buy / Use の三つのフェーズに再構造化される構造を論じた。第2回では、Use フェーズで起きているパーソナライゼーションの罠を解剖した。第3回では、Learn フェーズで再定義されつつあるブランドの可視性を、GEO/AEO と SIGNAL Framework の視座から論じた。第4回では、CMO と CEO が共有すべき5つの問いを提示した。そして本稿(第5回)では、日本企業の顧客接点文化が、AI 時代の競争優位に直結する構造を論じた。

これら5回の議論を貫く通底メッセージは、シンプルである。AI が再設計するマーケティングは、もはや CMO だけの課題ではない。CMO と CEO、そして経営層全員が共有する、2030年に向けた経営アジェンダである

そして、日本企業には、このアジェンダに正面から向き合うための文化的資源が、すでに豊富にある。問われているのは、それを意識的に活用する判断である。

「日本は遅れている」——この前提を、いま、捨て去る時が来ている。

日本の『顧客との関係構築』が、世界で勝てる時代が、いま始まっている」——この主張で、本シリーズを締めくくりたい。

次の議題へ

本シリーズで論じてきた「日本企業の構造的強み」を、AI 時代の競争優位として実装するためには、思想と実装の両方を統合するパートナーが必要になる。Cognizant Moment™ は、グローバルなクリエイティブとテクノロジーの統合力と、日本市場での実装経験を併せ持ち、日本企業の「深さの再発明」を共に進めるパートナーとして、各クライアントと並走している。

伝統的な強みを未来の戦略資源として再構築する——この営みは、一社単独では完結しない。業界の知見、グローバルな視座、技術的な実装力を統合する協働が必要になる。

本稿の主な出典

  • Cognizant + Oxford Economics「New Minds, New Markets - AI and customer experience」(2025年1月17日プレスリリース)
  • Cognizant Moment「New Minds, New Marketers」(2025年Q2)
  • Cognizant Moment 公式 Value Proposition page(2026年4月時点最新版)
  • 日本リサーチセンター(Nippon Research Center, NRC)の調査(The Egg が紹介:日本における生成 AI 採用率 2024年12月19% → 2025年12月45%)
  • GMO Research & AI(2025年2月実施調査:日本市場における生成 AI プラットフォーム構成。ChatGPT 54.9%、Gemini 29.7%、Microsoft Copilot 14.6%、Perplexity 4.5%、Claude 3.3%)

シリーズ「AIが再設計するマーケティング——CMOとCEOが共有すべき2030年の経営アジェンダ」(全5回)、ここに完結。本シリーズの議論が、日本企業の経営会議における対話の出発点となることを願って。




この記事の投稿者

市川 恵貴 (いちかわ けいき)

コグニザントジャパン株式会社

コグニザントジャパン株式会社 クラウドインフラストラクチャ & セキュリティサービス リード インフラ アーキテクト

Cognizant Moment
エクスペリエンス・パートナー


日本&ASEANマーケットリードとして、AI前提社会におけるエクスペリエンスを再定義・再創造するべく、ソリューション提示を主導。



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