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新型コロナウイルスによって、消費者の行動は180度転換しました。食料品はオンラインで注文し、レストランではテイクアウト。小売業者はオンラインで注文を受け、接触することなく商品の受け渡しを行います。学生は自宅で授業を受けています。これらすべての状況を通じて、デジタルビジネスが、もはや選択肢の1つではなく必須になったことを改めて実感します。

パンデミックはいずれ終息します。しかし、 この新しい行動パターンはその後も続いていくことが予想されます (英語)。次の図では、今後主流になると考えられる変化について解説しています。

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ソフトウェアエンジニアリングの再考

当然ながら、こうした変化によって、ソフトウェアエンジニアリングに対する企業のアプローチも変化を迫られることになります。顧客の新しい行動パターンに順応するため、企業はソフトウェアの開発手法の再考を余儀なくされます。アーキテクチャ、デザインパターン、テクノロジー、インフラストラクチャの可能性、開発手法には実にさまざまな選択肢があります。しかし、障害に強く、高度な適応力を持つソフトウェアを構築するには、次の3つの戦略が不可欠です。

1 ビジネスとソフトウェア製品における一貫した戦略

パンデミックを通じて、業界全体であらゆるビジネスの中核を担うのはソフトウェアであることが明らかになりました。目指すべきは、顧客のニーズに配慮したソフトウェア製品の開発です。

ソフトウェア戦略を再検討するにあたり、企業は次の点について自問自答する必要があります。顧客は場所や時間を選ばず自社と取引できるか。ブラウザー、モバイルアプリ、音声など、エンゲージメントのための適切なチャネルを持っているか。顧客がほぼ予備知識なしで使用することができる、直感的なエクスペリエンスを提供しているか。(より率直な回答が得られるように、パワーユーザーや既存のデジタルチャネルの顧客ではなく、テクノロジーの知識がほとんどないにもかかわらず、突如オンラインの世界に放り込まれた初老の男性を想定してみることをお勧めします。)そして最後は、カスタマーエクスペリエンスは機能的で洗練されているか、です。

2 堅牢かつセキュアで拡張性の高いクラウド戦略 

問題は、クラウドに移行すべきかどうかではありません。ほとんどの企業はある程度、クラウドに移行済みです。問題はむしろ、クラウドの価値を最大限に引き出すにはどうすればよいかということです。ここで、次の問いについて考えてみましょう。自社のアプリケーションは、クラウドの拡張性や自動化機能 (英語) 、柔軟性を十分に生かせているか。モノリシックなアプリケーションをクラウドに移行しただけの場合、答えは「いいえ」となります。「はい」と答えるには、クラウドフレンドリーまたはクラウドネイティブなアプリケーションアーキテクチャが必要です。

さらに、そのアプリケーションのセキュリティを考慮しなければなりません。クラウドネイティブなアーキテクチャの場合は分散型のデプロイになるため、構造がより複雑です。率直に「はい」と答えるには、多数のコンテナおよびウェブアプリケーションファイアウォールによってセキュリティを確保するテクノロジーや、より高度なランタイムアプリケーション自己保護(RASP)を利用したセキュリティに対する包括的なアプローチが必要になります。

最後の問いは、大きな損失を避け、顧客の信頼を失うことのないように、問題を迅速に検知して解決できるか、です。複雑で分散化されたアプリケーションにおいては、アプリケーション性能管理(可観測性)やトラブルシューティングのサポートが重要です。クラウドにデプロイしているアプリケーションにおいては特に重要です。

3 敏捷性を備えた最新のデプロイ手法

DevOps (英語)を導入しましょう。アジャイル開発やDevOpsを活用することで、ウォーターフォール型開発とは比較にならないほど短期間に、実用的なコードを本番環境にリリースできます。さらに、開発拠点をどこに置くかについても引き続き検討する必要があります。過去数年にわたり、時代の基準は請負からアウトソーシング、オフショア開発、コロケーションへと移り変わってきました。新型コロナウイルス危機の中で、開発者には時間や場所を選ぶことなく働ける環境が必要となりました。Microsoft Team、Slack、Miroなどのコラボレーションツールや、会議ツール(Webex、GoToMeeting、BlueJeansなど)、独立開発環境(Visual Studio Code、Eclipse、NetBeansなど)、ペアプログラミングツール(USE Together、Visual Studio Live Shareなど)を活用できる環境を備えなければなりません。

パフォーマンスを発揮しつつ変革を進める

新型コロナウイルスのパンデミックが終息へ向かう中でパフォーマンスを発揮するのは、これらのアプローチを適切に実行する企業です。コグニザントは、企業が次の方法で迅速に再始動することを推奨します。

  • デジタルチャネルとサプライチェーンでより高度な変革と最新化を推進しましょう。顧客やサプライヤー向けのデジタルチャネルをまだ導入していない企業は、すぐに構築に取りかかるべきです。それにより、新しいビジネスパターンにすばやく対応できるようになります。これらのチャネルでは、社内外のアクセスを同等に扱い、権限を持つユーザーが時間や場所を選ばずアクセスできるようにします。
  • クラウドへの移行と最新化を加速し、拡張性、自動化機能、柔軟性というクラウドのメリットを活かしましょう。アプリケーションを単にクラウドに移行するだけでは、クラウドのメリットを十分に享受できません。レガシーのアプリケーションを最新化しましょう。モノリシックなコードをマイクロサービスへリファクタリングすることで、ユーザーの新たなニーズにすばやく対応できます。アプリケーションのセキュリティについては、エッジセキュリティばかりに注力するのではなく、包括的に対応すべきです。
  • グローバルな人材活用を進めましょう。直接またはITサービスプロバイダーの協力を得て、場所や時間を選ばずに働ける業務プロセスと社内文化を構築してください。

突発的な災害は大きな悲劇をもたらしますが、備えのある企業にとっては必ずチャンスになります。世界が新型コロナウイルスへの対応を続ける中で、将来を見据えた企業は、方針を転換して引き続き顧客のニーズに応えることができます。

詳細については、新型コロナウイルス対応ページ (英語) をご覧いただくか、当社までお問い合わせください。