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コグニザントジャパン ブログ

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保険業界の羅針盤 - 未来の働き方 -【第3回】人間と機械のチーミングが職場を席巻する (2)
保険会社が検討するべきこと

保険会社は、現代の顧客がどのような接客を期待しているかという視点に立ち、ビジネスモデルや業務モデルからプロセス、人びとの役割やタスクに至るまで、あらゆるものを最先端化するために積極的な手段を講じる絶好のチャンスを迎えている。この新しい世界への移行を成功させるためには、保険会社は次のことを検討する必要がある。

  1. スピードと敏捷性に向けて再編成する
    組織に属する誰もが、デジタルファーストになるために必要な自分の役割や能力、体制をはっきり理解する必要がある。新しいプロセスは、杓子定規で変化の遅い部門別組織ではなく、フラットなマネジメントスタイルと自律性を特徴とするワークカルチャーの中で活動するチームのネットワークによって行われる。顧客行動のすばやい学習と、意思決定サイクルの高速化は、強力なIT基盤によってのみ実現し、その後、共通の目的を通じて一体化する。
  2. 多様な専門性を持つ人材で編成する
    次々に登場する保険のニッチな分野やリスクのある分野のような難題に取り組む力をチームに与え、価値の高いプロジェクトに継続的にチームを割り当てる。部門の境界を越えた、多様な専門性を持つ人材を集めた混成チームを編成する。共通の戦略的目標に重点を置き、カスタマージャーニーの具体的なフェーズに合わせて、商品やマーケティングのスペシャリストに、リスクの専門家やエコシステムのエキスパート、データサイエンティスト、UXエキスパートを組み合わせる。
  3. チームに新鮮な視点を与える
    将来、物事がどのように顧客の役に立つかを熟知した、多様性に富んだチームを編成することで、変化を引き起こしてみる。エンジニアリングのバックグラウンドを持つ人がいれば、商品チームがチーム間のプロセスを改善するのに役立つ。スタートアップのバックグラウンドを持つ人がいれば、より深い分析が必要な新しい発想やニッチの詳しい調査を始められる。HRと連携して、従業員ブランディングを高めることで、保険を時代遅れのプロセスが残る吹き溜まりではなく、新しいテクノロジーと劇的な変化を生み出す場となるように作り変える。
デジタルの未来へ足を踏み入れる

保険会社にとって、デジタルはもはや、主たる事業に付属する「あると助かる面白そうなもの」ではない。十分に発達し、高度で、ハイパースケールなデジタルプラットフォームは、この先10年間の商業的妥当性と未来の財政状況を保証するのに不可欠な手段だ。 現代の保険会社が規定し、判断し、実行する方法の品質、スピード、信頼性は、ブランド認知から収益成長率まで、あらゆるものに影響を与える。これは特に、保険料設定と保険引受リスクで顕著だ。今日的であり続けるとは、意志決定フレームワークを継続的に最新化し、最善の判断を迅速にできるよう保証することだ。 新しいテクノロジーは信頼性を向上させるが、同時に信頼性に新たな負担をかける。保険の未来が明らかになっていく中で顧客の信頼を確保できるかどうかは、保険会社がいかにうまく人間と機械の間で作業を振り分け、意志決定をオープンで透明性のあるものにできるかにかかっている。

(注)コグニザントは、20年6月から8月の間に保険会社のサンプル285人を含む合計4000人の経営幹部およびシニアエグゼクティブを対象とした調査を委託・実施した。質問の約3分の1は、2016年に行われた調査と同じものだったため、回答を比較し、テクノロジーや未来の働き方に対する姿勢の変化を追跡することができた。



この記事の投稿者

小穴隆三

コグニザントジャパン株式会社
コンサルティング事業部

コグニザントジャパン株式会社コンサルティング事業部 小穴隆三

コグニザントジャパン株式会社コンサルティング事業部に所属し生損保業界を担当。



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