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コグニザントジャパン ブログ

コグニザントとTidalは、海シラミの発生レベルと魚の健康状態を監視する高度なモニタリング技術を導入し、水産養殖の変革に取り組んできました。このコラボレーションは、持続可能な食糧生産を改善すること、大手グローバル養殖業者による生け簀管理を強化することを目的としています。

Alphabet社の「X」から生まれたプロジェクトであるTidalはこの4年間、世界最大手の水産養殖企業と連携し、水中カメラシステムと機械知覚ツールの厳密な検証を行ってきました。これまでに、500か所の生け簀に導入した技術の最適化に成功し、900テラバイトの映像から80億の観測データを生み出しています。

パイロット・プロジェクトを通して、ソリューションにより大幅な改善が期待される4つの主な分野が特定されました。本記事では、海シラミの繁殖予測と魚の健康状態のモニタリングの2つの分野に焦点を当てています。

その他2つの分野については、水産養殖業界を変革する正確なバイオマス発生予測と餌やりの自動化に関する記事をご覧ください。

サケの養殖にとって最大の懸念は、最も一般的な寄生虫である、海シラミの一種であるサケジラミに感染することです。そのため、海シラミの個体数をモニタリングすることは養殖業界にとって極めて重要です。ノルウェー獣医学研究所の最近の報告によると、ノルウェー海域の養殖魚の2022年の死亡率は16.1%で、6匹に1匹が市場に出荷される前に死んでいる計算になります。

疾病対策費用が給餌費を上回っており、先行きが危ぶまれています。Tidalの革新的なカメラ技術は、魚の個体と生け簀の両方に生息する海シラミの個体数を明らかにします。

「このシステムは、海シラミの雄雌も識別することができるため、養殖業者はリアルタイムのデータに基づいて最適な対策を講じることができます」

海シラミの個体数を継続的に監視することで、実用可能なインサイトを得ることができます。その結果、海シラミの許容量が上限を超えることを防ぎ、養殖業者は効果的な対策を講じることが可能になります。

その他のユースケース

このカメラシステムは、海シラミのほかに、病変や異常など目に見える疾患も検知します。魚の健康状態は品質に直接影響するため、養殖業者にとって最優先事項です。このカメラ技術により、病気の発生を早期に発見することができるため、病気の蔓延を抑え、被害と損失を最小化するための対策を即座に講じることができます。また、この技術は拡張性に優れているため、離れた場所にある複数の生け簀を同時に監視することができ、将来発生し得る病気の予測につながるインサイトを得ることができます。AIを活用したこのシステムは、魚の個体数、漁獲パターン、環境条件に関するデータを分析し、漁法の最適化と栄養ニーズへの万全な対応を可能にします。

ノルウェーでのパイロット・プロジェクトの成功に続き、Tidalはコグニザントとの協業を通じて、水産養殖のバリューチェーン全体にこのテクノロジーを展開・統合していく予定です。Cognizant® Ocean グローバルヘッドであるStig Martin Fiskåは、パートナーシップの核となる養殖業者との強固な関係構築の重要性を強調しています。

「Tidalとコグニザントは共に、企業に価値ある情報を提供し、インテリジェントな意思決定、レジリエントなオペレーションの確立、規制要件の遵守を可能にすることを目指しています」

Fiskåは、今回の協業を「Tidalの先進技術とイノベーション、ビジネス価値を高める技術運用に関してコグニザントが持つグローバルな専門知識が結びついた理想的な提携」と称しています。

 



この記事の投稿者

コグニザントジャパン株式会社

マーケティング部

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「ブルーエコノミー」の再形成

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